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人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違い

ここでは、人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違いと見分け方を解説しています。人工ダイヤに関する歴史や4つの製造方法も調査。婚約指輪にはどっちがおすすめかもまとめていますので、チェックしてください。

目次

1.人工(合成)ダイヤモンドとは

人工ダイヤモンドとは、科学技術を用いて人工的に作製されたダイヤモンドのこと。主に工業用目的で利用されています。

ドリルの刃やのこぎりといった工作機械や、非鉄金属・超硬合金・セラミックスなどを切るための切削道具、高出力のレーザーダイオードのような放熱器など様々です。

現在、人工ダイヤは安定した品質のものが製造でき、天然ダイヤよりも安く手に入るようになりました。工業用ダイヤのシェアの半分近くは人工ダイヤが占めています。

また、宝石として使用されるものもあり、キュービックジルコニアやスワロフスキーが有名です。合成後に放射線を照射することで、ピンクや緑色にすることも可能。

合成ダイヤは天然のダイヤモンドより低価格で販売されていることから、比較的手の届きやすい宝飾品となり流通しています。

2.人工ダイヤモンドの歴史

2-1.人工ダイヤモンド合成の試み

1797年にダイヤモンドが炭素のみで構成されていることが分かり、当時の科学者たちは安価な炭素材料を使って合成を試みるようになりました。

1880年、イギリスの科学者ハネーがはじめて人工ダイヤモンドの合成に成功したと言われています。しかし、当時の実験を再現したところ温度や圧力が足りておらず、誰かが天然ダイヤを混ぜたのではないかという説も存在するほど不明瞭なものでした。

1893年には、フランスの化学者モアッサンが人工ダイヤの合成に成功したとされていましたが、この方法では合成できないことが後の実験により判明しています。

1900年代半ばまで、人工ダイヤを合成する試みは何度か行われてきましたが1度も合成に成功することはありませんでした。

2-2.人工ダイヤの合成成功に至った経緯

1953年にスウェーデンのASEA社が人工ダイヤの合成に成功していましたが、作られたダイヤが砂粒よりも小さなものであったため、公表しなかったそうです。

1955年になって、アメリカのゼネラル・エレクトリック社が人工ダイヤの合成に成功したと発表しました。合成されたダイヤは最大でも直径0.15mmで、あまりにもサイズが小さく宝石としては不完全でしたが、工業用研磨材として利用できたということです。

3.人工ダイヤモンドと天然ダイヤモンドの違いと見分け方

3-1.人工ダイヤと天然ダイヤの違いとは

人工ダイヤは触媒として使われたコバルトやニッケルなどの異物が、合成時にどうしても混入するため、輝きや透明性では天然ダイヤよりも劣ってしまいます。原子結合の乱れが多く見られるので、光の屈折率といったダイヤモンドならではの美しさでも、天然ダイヤには遠く及びません。これらの理由から、人工ダイヤは美しさや質を求めない工業用としての活用が大半で、ジュエリーアクセサリーとしては用いられていません。

3-2.キュービックジルコニアについて

キュービックジルコニアは、屈折率がダイヤモンドに近い人工石のことを指します。ダイヤにとても良く似ており、ダヤのレプリカという位置づけです。ダイヤは炭素で構成されていますが、キュービックジルコニアは二酸化ジルコニウムとその他の元素が掛け合わさってできた、科学的に全く別の物質になります。ダイヤには及ばないものの硬さがあり、色は無色のものが一般的。アクセサリーとして、ダイヤよりも安価で手に入ります。

3-3.スワロフスキーについて

スワロフスキーは、1895年に創業者ダニエル・スワロフスキーによってオーストリアに創立されたクリスタルガラス製造会社のこと。スワロフスキー社製のクリスタルガラスとも言われています。特殊なカット加工が施された美しい輝きを持つものです。工場で大量に生産されている人工物のため、全て無色透明で明るい場所でしか輝きません。ラインストーンとして多用されていて、キュービックジルコニアと同様にダイヤよりも安い値段で買うことができます。

3-4.人工と天然の見分け方

手っ取り早く違いを見分ける方法は、プロに鑑定してもらうことです。ダイヤモンド鑑定の世界的権威に「アメリカ宝石学会(GIA)」と「アメリカ宝石協会(AGSL)」があります。ダイヤだけでなく真珠やルビーなどの貴金属・宝石の質を検分して、鑑定書を発行してくれる機関です。鑑定書は、それが偽物でない限り、本物の宝石だということを証明します。

簡単な見分け方として、ダイヤルース(裸石)のとがってない部分を下にして新聞紙に置き、字が読めたら人工ダイヤだと判断する方法も。また、人工ダイヤはキュービックジルコニアより重さがあります。両方を手のひらに乗せてみることで人工ダイヤモンドとキュービックジルコニアの違いを判断することも可能です。

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4.人工ダイヤモンドの作り方

人工ダイヤモンドの作り方には、高温高圧合成法・化学気相蒸着法・デトネーションによる爆発合成・超音波キャビテーション法の4通りがあります。それぞれがどのような工程で作られているのか調べてみました。

4-1.高温高圧合成法

ダイヤが合成できる環境になるまで、炭素を加熱・加圧する方法です。多大な電力・圧力を発生させるための機械が必要になります。技術が進んでコストが下がったことにより低予算で合成を行なえるので、今も広く使われています。

4-2.化学気相蒸着法

非常に低い圧力の真空装置内で、メタンなどの炭素含有ガスを熱で分解して炭素のみをダイヤモンドとして生成させる方法のこと。1mmくらいの厚みを結晶させるのに10時間ほど必要とされ、1ctの人工ダイヤを生成するのに100時間かかる計算になります。

4-3.デトネーションによる爆発合成

金属製の真空装置内で炭素を多く含む化学物質を爆発させることにより、直径5nmのダイヤモンド結晶を生成させる方法です。この方法で合成したものは「デトネーション・ナノダイヤモンド」と呼ばれます。

4-4.超音波キャビテーション法

超音波を使って液体内に気泡を発生させるキャビテーションを行うことで、人工ダイヤを作ることができます。しかし、この方法は高温高圧法などに比べると生産効率が悪く、商用化されるまでにはなっていません。

5.大切な相手には天然のダイヤモンドを

人工ダイヤも天然ダイヤも同じ炭素原子からできており、違いは自然にできたものか人の手で作ったものかだけです。昔は、人工ダイヤには品質や費用の面で問題があって天然ダイヤには品質が及びませんでしたが、現在は天然ものと見間違えてしまうような品質の人工ダイヤが市場に出回っています。

しかし、ダイヤモンドの価値自体は天然ものに勝るものはありません。簡単なアクセサリーであればキュービックジルコニアなどでも問題はありませんが、婚約指輪などの大切な贈り物には、天然かつ本物のダイヤモンドのほうが贈る側も貰う側も嬉しく感じるはずです。

ただし、ここでひとつ注意しておきたいのは、天然ダイヤだからといって全部同じ価格ではなく、4Cという評価基準があり、価値が変わるということ。天然ダイヤを購入する時には、ダイヤモンドの品質基準を良く確かめてから手に入れるようにしましょう。

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